クリーニング店に衣類を持って行ったときに「ドライにしますか?水洗いにしますか?」と聞かれたことありませんか?でも、「ドライクリーニング」と「水洗い」の違いを実はちゃんとわかっていないという人も多いはず。
そこで今回は、ドライクリーニングと水洗いの違いについて解説します。その違いが分かる実証実験も必見です!
目次
ドライクリーニングと水洗いはどう違う?
そもそも、ドライクリーニングと水洗いはどう違うのでしょうか。洗い方の違いをまとめてみました。
ドライクリーニングは“水を使わないで”洗う
ドライクリーニングは、有機溶剤を使って洗うことで衣類への影響を抑えた洗浄方法です。洗濯表示でドライマークが付いている衣類であればドライクリーニングで洗うことができます。
水洗いはその名の通り“水を使って”洗う
水洗いは、水に対して耐久性がある衣料品を、石鹸や洗剤、助剤、漂白剤などを使用して主に温水(40~60℃)で洗う洗濯方法です。基本的には家庭の洗濯機を使って洗うことができる衣類が対象になります。
仕上がりの違いを実験で実証してみました
実際にクリーニング工場で使用している溶剤を使って、ドライクリーニングで洗った場合と水洗いした場合の染みの落ち方や型崩れの仕方の違いがわかる実験をしてみました。
今回は、衣類を折り紙に、ごま油を油性の汚れに見立てています。
1:折り紙の端を折り、ごま油で染みをつけます
2:水の入ったグラスにつけて、じゃぶじゃぶと洗いました
3:同様に、折って染みをつけた折り紙をドライクリーニング溶剤に入れ、じゃぶじゃぶと洗いました。
4:水とドライ溶剤につけた折り紙を比較してみると、その差は歴然!
上が水洗いしたもので、下がドライクリーニング溶剤で洗ったものです。
水洗いしたものは、染みがうっすら残り、折り目も取れてしまいました。ドライクリーニング溶剤で洗ったものは、染みが取れ折り目もしっかり残ったままでした。しかも水洗いした方の折り紙はなんだかヨレヨレしていますね。
これを衣類に例えて考えてみると、ドライクリーニングはごま油のような油性の染みが落としやすく、型崩れしにくいということ。その分、ドライクリーニングは衣類に優しいクリーニングということがわかりますね。
ドライクリーニングと水洗い、どう選べばいい?
ドライクリーニングと水洗いの洗い方の違いが理解できても、クリーニング店に行ったときにどっちを選択すればいいか分からないという人も少なくないはず。そこで、それぞれの洗い方に適した衣類や染みについてご紹介します。
ドライクリーニングは衣類にやさしい洗い方
ドライクリーニングに適している衣類は、水で洗うと型崩れや縮み、色落ちが発生するもの。家で水洗いできないようなウールのコートやスーツ類、カシミヤのセーター、シルク製品などが適しており、「衣類にやさしい洗い方」とも言われています。
また、化粧品やチョコレートなど、油性の汚れや染みを落としたいときもドライクリーニングが最適です。
水洗いは水溶性の染みを落とすのに最適
水洗いは水(温水)を使って洗うので、主にワイシャツやタオルなど肌に直接触れる衣類を洗うのに適しています。ジュースやお酒などの水溶性の染みを落とすときにも最適です。
汗をかいたものを洗うときは水洗いでも問題ありませんが、黄ばみのもととなる皮脂汚れは油性なのでドライクリーニングでも洗うとよりキレイに洗うことができます。
ドライクリーニングも水洗いもできる衣類はどうすればいい?
衣類についている洗濯表示を見ると、「ドライクリーニングも水洗いもできる」ものってありますよね。お気に入りの衣類を大事に洗いたいけどどちらにしたらいいかわからない、なんてことも。
そんな時の洗い方の判断のポイントをご紹介します。
ポイントは「型崩れするか」どうか
ドライクリーニングと水洗いどちらの方法でも洗えるものは、絶対にどちらかの方法でないと素材に大きなダメージがある、ということではありません。大切なのは「型崩れ」。
実験でもわかるように、水洗いは型崩れを起こしやすいという弱点があります。
ワンピースなどのデザイン性の高い衣類はドライクリーニングするのがおすすめ。型崩れの心配が少なく、直接肌に触れることが多いTシャツやワイシャツは水洗いすると良いでしょう。
洗濯表示と洗い方で迷ったら、新・洗濯表示の解説もチェックしてみてくださいね。
迷ったらクリーニング店に相談しよう
大切にしている衣類であればあるほど、ドライクリーニングと水洗いのどちらで洗えばいいか迷ってしまうはず。そんなときはぜひクリーニング店に相談してみてください。
クリーニング店では、お預かりした衣類の洗濯表示を見て、どの方法で洗浄するのが良いのか確認し、最適な方法でクリーニングしています。
また、宅配クリーニング「リネット」なら、24時間ネットで受付ができ自宅から出ずにクリーニングが完結するので、時間・労力がかからない上に自分の生活リズムに合わせてクリーニングを活用できます。
まだ、自宅にいたままクリーニングを利用されたことのない方は、宅配クリーニング「リネット」体験談を参考にしてみてくださいね。
ドライクリーニングか水洗いかは、衣類の素材や状態に合わせて選ぼう
ドライクリーニングと水洗いの違い、洗い方を選ぶポイントをご紹介しました。
ドライクリーニングは油性の汚れに強い洗い方、水洗いは水溶性の汚れに強い洗い方です。そして、より衣類に優しい洗い方はドライクリーニングのため、形崩れしやすい衣類はドライクリーニングを選ぶようにしましょう。
もし迷う場合は、クリーニング店に相談すればOKです。衣類の洗濯表示や状態を見て、適切な洗い方を選んでくれますよ。