スーツやワイシャツを定期的にクリーニングしている人も多いはず。でも、クリーニング後の保管方法を知っている人は少ないかもしれません。クリーニング後のお洋服は、おうちでの保管の仕方次第で気持ちよく着ることができるんです。
そこで、正しい保管方法と特にクリーニングの利用頻度の高いスーツやワイシャツの保管方法を、リネットお洗濯アンバサダーの近藤さんに教えていただきました。
この記事を監修した人
リネットお洗濯アドバイザー 近藤高史
クリーニング歴20年以上のクリーニング師。クリーニング会社の工場長を経て、2014年よりリネットの品質管理部門の現場責任者。メディア出演多数。趣味はランニング大会に出ること。
「クリーニングのプロの視点から、衣類をずっとキレイに保てるお洗濯やお手入れの方法をご紹介します!」
目次
正しく保管しないとお洋服はどうなるの?
せっかく気持ちよく着ようと思ってクリーニングしたはずなのに、ちゃんと保管をしていないと大事なお洋服に下記のようなトラブルが発生することがあります。
シワ
せっかくクリーニングに出してお洋服をプレスしてもらっても、たたみ方や保管方法がよくないと、シワができてすぐに着られない状態になってしまうかもしれません。
色焼け
日光や蛍光灯などが当たる場所に保管していると、紫外線によって生地が変色してしまうことがあります。
カビ
湿度が高い場所にクリーニング後のお洋服を保管をしていると、カビが生えてしまうことも。お洗濯で落とせる場合もありますが、繊維の中まで菌糸が入り込んでしまったり、壁や周辺の家具に胞子が飛んでしまったりと、見えないところでカビが広がってしまうこともあります。
虫食い
湿度が高い場所やホコリの多い場所には、繊維をエサにするカツオブシムシなどが活発に活動しています。そのため、クリーニング後のお洋服の生地を食べて穴を開けてしまうことも。特にカツオブシムシなどが活発に活動する4〜6月は注意が必要です。
スーツのクリーニングについて詳しくは、スーツのクリーニングの基本とお手入れを参考にしてください。
クリーニングしたお洋服を受け取ったら、保管前にやるべき2つのこと
クリーニングから戻ってきたお洋服をたんすやクローゼットなどにしまう前に、下記の2つをおこなうようにしましょう。
クリーニングから返ってきたらやること1:包装ビニールをとる
クリーニングから戻ってきたお洋服に付いている包装ビニールは、保管前に必ず外してください。ビニールをつけたままに保管してしまうと、内側に湿気が溜まってしまい、変色やカビの原因になります。
クリーニングから返ってきたらやること2:仕上がりのチェックをする
クリーニングからお洋服が戻ってきたら、仕上がりをすぐ確認するようにしてください。特に下記のポイントについてチェックしましょう。
- ボタンが取れていたり、欠けたりしていないか
- パンツのセンターラインが二重線になっていないか
- 染みが落ちているか、染みの落ち具合などを伝えるタグがあるかどうか
なお、クリーニングから戻ってきたときにお洋服についている「タグ」は、仕上がりなどに問題があった場合の問い合わせに必要になります。
タグは戻ってきたらすぐに外してしまっても、着るときまでつけたままでも構いませんが、タグがないと再仕上げや返金などの保証できない場合もあるので必ず保管しておくようにしてください。
ちなみに、宅配クリーニング「リネット」の場合は、タグがお洋服からはずれていても、本タグか補助タグのどちらかがあれば保証できます。利用条件は各クリーニング会社で確認しましょう。
宅配クリーニング「リネット」なら、24時間ネットで受付ができ自宅から出ずにクリーニングが完結するので、時間・労力がかからない上に自分の生活リズムに合わせてクリーニングを活用できます。
まだ、自宅にいたままクリーニングを利用されたことのない方は、宅配クリーニング「リネット」体験談を参考にしてみてくださいね。
保管するときは必ずクローゼットやたんすへしまいましょう
クリーニングから戻ってきたお洋服は、そのまま部屋の中で保管せずに必ずクローゼットやたんすに入れましょう。クローゼットやたんすに保管しないままですと、日光や蛍光灯の紫外線によって変色してしまいます。
また、お洋服をしまったクローゼットは定期的に換気することが大切です。締め切ったままですと湿気が溜まってしまい、カビや虫食いの原因となります。虫食いを起こすカツオブシムシなどはホコリも好むので、掃除もするようにしましょう。
クリーニングから戻ってきたスーツの保管のポイント
スーツは上下ともにシワがつきやすく、型崩れもおこしやすいので、たたまずにハンガーを使って保管するようにしましょう。
ジャケットの保管方法
ジャケットは、クリーニングから戻ってきたハンガーから、分厚いハンガーへ掛け替えて保管するようにしましょう。サイズが合わないものや細いハンガーを使うと、型崩れを起こしてしまいます。木製などの丈夫なハンガーを使って、実際に着たときと同じ形を維持しましょう。
パンツの保管方法
パンツは、すぐに着る予定のあるものならクリーニングから返ってきたハンガーのまま吊るしてもOK。すぐに着ない場合は、返ってきたハンガーのままだと引っ掛けている部分にきつく折りジワがついてしまうので、腰回りを挟めるパンツ専用のハンガーへ掛け替えてください。
どうしてもたたんで保管しなければならない場合は、なるべく折りジワができないように、折る部分を少なくして保管するようにしてください。
クリーニングから戻ってきたワイシャツの保管のポイント
ワイシャツは、ご家庭のクローゼットや収納スペースによって、ハンガーで保管する場合もたたんで保管する場合もあると思います。それぞれに保管するときのポイントがあるのでチェックしましょう。
たたんで保管する場合
たたんだままの状態が長期間続いたり、上に何枚もお洋服を重ねてしまったりすると、たたみジワが強くついてしまうことがあります。そのため、すぐに着る予定があるものをたたんで保管するのがおすすめです。クローゼットやチェストの一番上に保管するようにするとよいでしょう。
ハンガーで保管する場合
たたむよりもシワがつきにくいため、長期間着る予定のないものはハンガーで保管するのがおすすめです。ハンガーで保管するときは、クリーニングからワイシャツハンガーにかかって戻ってきた場合は、普通のハンガーに取り替えるようにしましょう。ワイシャツハンガーは前の部分が折ってあるので、そのままだと折りジワがついてしまいます。
ちなみに、麻を使っているシャツは特にシワがつきやすいので、すぐに着る予定のあるものでもハンガーを使って保管するのがおすすめです。
また、ワイシャツの黄ばみ・黒ずみなどを落とす方法については、ワイシャツの黄ばみや黒ずみの原因と落とす方法を参考にしてくださいね。
クリーニングの後は、仕上がりチェックと正しい保管を忘れずに!
衣類をクリーニングした後にするべきことと、スーツやワイシャツの保管方法についてご紹介しました。
衣類がクリーニングから返ってきたら、ビニールカバーを外して、仕上がりのチェックをしましょう。
また、スーツを保管するときは、シワや形崩れを防ぐためにハンガーに吊るしておくこと。ジャケット・パンツ共に、形やサイズに合ったハンガーにかけかえましょう。
ワイシャツをたたんで保管するときは、たたみジワを防ぐためにクローゼットの一番上に置くのが望ましいです。また、ハンガーで保管するときには、クリーニングのハンガーから普通のハンガーにかけかえるとよいですよ。