ベッドや布団を包んでいるシーツ。毎日使うからこそいつも清潔に保っておきたいですよね。でも、どのくらいの頻度で洗濯すればいいかわからない、気がついたら前の洗濯から時間が経っていた……という方も多いのではないでしょうか。また、シーツは大きいので、乾かしにくいのも困りますよね。
そこで今回は、シーツの洗い方の基本や、狭いスペースでもできるシーツの干し方を、リネットお洗濯アドバイザーの近藤さんに教えてもらいました。近藤さん自身も日頃から実践しているというシーツの洗い方は、必見です。
この記事を監修した人
リネットお洗濯アドバイザー 近藤高史
クリーニング歴20年以上のクリーニング師。クリーニング会社の工場長を経て、2014年よりリネットの品質管理部門の現場責任者。メディア出演多数。趣味はランニング大会に出ること。
「クリーニングのプロの視点から、衣類をずっとキレイに保てるお洗濯やお手入れの方法をご紹介します!」
目次
シーツはどのくらいの頻度で洗えばいいの?
汗をたくさんかく夏場は、最低でも週に1度は洗濯をしておきたいところ。できれば冬も同じくらいの頻度で洗ってほしいですが、難しい場合には2週間に1回は洗濯するようにしましょう。
人は寝ている間も汗をかいており、なんとその量は約200ml〜約500mlと、コップ1杯分以上の量に相当します。(参考:ふとん・寝具の西川)
そんな大量の汗がついたシーツを洗わずに放置しておくと、シーツが黄ばんでしまったり、最悪の場合カビが生えてしまったりすることもあるんです。
忙しくてすぐにシーツを洗う時間がない人や、寝汗がひどいという人は、2枚のシーツを交換しながら使い回すのもおすすめですよ。
シーツの基本的な洗い方
「シーツは自分で毎週洗っている」という、リネットお洗濯アンバサダーの近藤さん。そんな近藤さんが実際に行っている、近藤流 “気持ちよく仕上げるシーツの洗い方” をご紹介します。
白いシーツの洗い方
シーツの汚れの原因は、主に「寝汗」「皮脂」「血液」「おねしょ」のどれかであることが多いです。
色柄のない白いシーツにこういった汚れが付着したら、粉末洗剤で洗うとしっかり落とすことができます。漂白剤でつけおきをしてから洗濯すると、真っ白でより清潔感のある気持ち良いシーツに仕上げることができるのでおすすめです。
用意するもの
- 粉末洗剤
- 酸素系漂白剤
手順
- 洗濯槽に40度のお湯を入れて、規定量の粉末洗剤を溶かす
- 1.に、規定量の酸素系漂白剤を加えて、シーツを入れて3分程度攪拌する
- 20分程度つけ置きする
※ファスナーがついているものは、漂白剤による化学反応でファスナーが錆びたり、ファスナーに触れている部分の生地が傷んだりする可能性があります。ファスナー部分を液につけないようにしてつけ置きしてください。 - つけ置きが完了したら、通常通り洗浄する
色柄があるシーツの洗い方
色柄があるシーツも、白いシーツと同様に洗いましょう。ただし、お湯ではなく水で洗うのがポイントです。水で洗うことで、色落ちを軽減させることができます。
色柄があるシーツは白いシーツに比べて汚れが目立たないため、気づいた時にはすでに変色しているなんてことも。長く使うためには、定期的に洗うことが大切です。
シーツを洗うときの注意点
ここで紹介した洗い方でシーツを洗うときは、次のポイントに注意しましょう。
染みを見つけたら、なるべく早めに処理を行う
染みは時間が経てば経つほど落とすのが困難になってくるので、見つけたら早めに処理を行ってください。
柔軟剤や洗濯のりは使ってもOK。だが、吸水性が落ちる可能性がある
柔軟剤や洗濯のりを使う分には問題ありませんが、吸水性が落ちる可能性があります。また、洗濯のりは人によってはアレルギーなどでかゆくなることもあるので、使用する際は気を付けてください。
シーツについた血液ジミの落とし方は?
寝汗や皮脂、おねしょなどの汚れは、無色透明のものが多いので、早急に対応すれば汚れをきれいに落とすことができます。ただし、血液の染みはなかなか取るのが難しく、時間が経てば経つほど、どんどん落ちにくくなってしまいます。
白いシーツは漂白剤につけおきすればキレイになりますが、色柄のあるシーツの場合は漂白剤につけるわけにはいきません。
血液ジミに気づいたら、放置せずになるべく早く処理を行うことが大切です。そこで、血液ジミを落とす方法をご紹介します。
血液ジミを洗うときに用意するもの
- 酸素系漂白剤(液体)
- 歯ブラシ
- 水(水の温度が高いとたんぱく質が凝固してしまって、汚れが落ちなくなってしまうので、お湯ではなく水を使ってください)
- 固形石鹸
血液ジミを洗う前の準備
洗い始める前に、まずは色落ちチェックを行ってください。
綿棒やタオルに固形石鹸や酸素系漂白剤をつけて、目立たないところをこすります。シーツの色が綿棒やタオルについた場合、色落ちが発生してしまう可能性が高いため、この方法で洗わないようにしましょう。
血液ジミを洗う手順
- 水で染みのついた部分をすすぐ
- 染みの部分に固形石鹸をつけて、歯ブラシで一定方向にこすって水をすすぐ
- 落ちきらない場合は酸素系漂白剤をつけて、さらに歯ブラシで一定方向へこすってから水ですすぐ
血液ジミを落とすときの注意点
血液ジミを落とす場合、作業は短時間で行い、つけおきはなるべくしないようにしてください。
また、色落ちチェックをしたとしても、漂白剤や石鹸が長時間シーツについていると、色が抜けてしまう可能性があるので、作業は素早く行ってください。
シーツを省スペースで干す方法
ここまでは、シーツの洗い方や染みの落とし方を紹介してきました。でも、「スペースがなくて、シーツを干すのが難しい……」という方もいるのではないでしょうか。
そこで、近藤さんに“省スペースでもOKなシーツの干し方” を教えてもらいました。この方法は、どんなタイプのシーツにも使うことができますよ。
用意するもの
- ハンガー二本
- 洗濯バサミ二つ
- 物干し竿
干す手順
手順1:洗ったシーツをハンガーにかかるサイズに折る
ボックスタイプのシーツの場合は、ゴムの部分が外側になるようにたたんでください。
早く乾くので、できれば三つ折りがベスト。
難しい場合には四つ折りでも大丈夫です。
手順2:2本のハンガーの間にシーツを通して、干す
風で飛ばないように、シーツはハンガーについているクリップに挟んでとめてください。
ハンガー自体も風で移動しないように、竿にかかっている部分を洗濯バサミでとめると良いでしょう。
広いスペースのあるお家の人は「三角干し」がおすすめ!
シーツを干すスペースがある方は「三角干し」がおすすめです。
三角干しとはシーツを対角線で二つ折りにして、物干し竿で干すという方法です。シーツの角が下にきて、ちょうど逆三角形のような状態になるため、三角干しと呼ばれています。
通常、シーツを干すときには二つ折りで乾かしている人が多いと思いますが、下の垂れている部分が真っ直ぐだとそこに水が溜まり、水切れが悪くなってしまいます。それに比べて三角干しは、三角の角の部分に水が溜まって水がしたたり落ちるぶん水切れが良く、早く乾くのです。
シーツ以外にも毛布やマットなど、大きい洗濯物を乾かすときにもおすすめです。
シーツは毎日のケアも大切
これまでご紹介したとおりに定期的にシーツを洗濯することも必要ですが、毎日ちょっとしたケアをプラスすることも大切です。
例えば、コロコロでほこりや髪の毛をこまめに取ったり、ボックスシーツの隅に溜まったホコリを歯ブラシでかき出すことで、シーツをきれいな状態に保つことができます。
においを消すために、消臭スプレーをかけるという人もいると思いますが、スプレーをかけすぎると染みになってしまう可能性もあるので注意が必要です。シーツににおいが発生している時点で雑菌が繁殖している可能性が高いので、早めに洗濯するようにしてください。
シーツの保管はどうすればいい?
シーツの保管は、「紫外線対策」と「換気」がポイントです。下記の2つに注意しましょう。
保管するときの注意1:紫外線に触れないようにクローゼットにしまう
日光や蛍光灯の光の直接あたるところでの保管はNG。紫外線にあたると変色の原因になるので必ずクローゼットにしまうようにしましょう。
保管するときの注意2:定期的に換気を行う
久しぶりに出したシーツがにおったり、変色したりする原因は「湿気」。湿気を防ぐには、定期的にクローゼットを開けて中の換気をしましょう。
クローゼットの換気は、毎日行うのが理想。難しい場合でも週1回は換気をしてあげるのと良いでしょう。
自分たちが使うシーツなら、多少汚れていたりシワが付いていても目をつぶることができますが、お客様用のシーツは黄ばんでいたりシワだらけだったりするとみっともないですよね。
日頃使わない来客用のシーツを保管するときには、プロの手を借りるのもおすすめです。
プロにシーツを洗ってもらえば、仕上がりが気持ちいい!
家で洗うワイシャツと、クリーニングに出した時のワイシャツの仕上がりや白さが違うように、シーツもプロに依頼することで、さらにきれいになって気持ちよく使うことができます。
クリーニング店では、衣類やシーツ、汚れに合わせた洗い方を行っているので、汚れをしっかりと落とすことができます。何度洗っても染みが落ちない場合は、クリーニング店に相談してみることをおすすめします。
ただし、放置しておくと汚れはどんどん落ちにくくなるので、早めにクリーニングに出すようにしてくださいね。
宅配クリーニング「リネット」なら、24時間ネットで受付ができ自宅から出ずにクリーニングが完結するので、時間・労力がかからない上に自分の生活リズムに合わせてクリーニングを活用できます。
まだ自宅にいたままクリーニングを利用されたことのない方は、宅配クリーニング「リネット」体験談を参考にしてみてください。
また、「ふとんリネット」なら、普段使っている布団を丸洗いして汗やダニをしっかり取り除くことができるんです。シーツもシワのない綺麗な状態に仕上げてくれるのでスペシャルケアとしてシーツも利用してみてくださいね。
シーツの洗い方をマスターして、快適な眠りを手に入れよう
この記事ではシーツを洗う頻度や、色柄別の洗い方や干し方のポイントをご紹介しました。
シーツは週1回くらいのペースで洗濯をするのが理想です。色落ちを防ぐためにも、シーツが白いか色柄があるかによって洗い方を変えるようにしましょう。また、大きなシーツもたたんで干す方法を使うことで、小さいスペースでもしっかり乾かすことができますよ。