買ったばかりのタオルはふわふわしていたのに、何度も使ったり洗ったりしているうちにどんどんゴワゴワになってしまいますよね。
身体や顔を拭くなら、やっぱりふわふわなタオルが一番!ということで、今回はタオルをふわふわな仕上がりにするための洗濯方法を、リネットお洗濯アドバイザーの近藤さんにうかがいました。
この記事を監修した人
リネットお洗濯アドバイザー 近藤高史
クリーニング歴20年以上のクリーニング師。クリーニング会社の工場長を経て、2014年よりリネットの品質管理部門の現場責任者。メディア出演多数。趣味はランニング大会に出ること。
「クリーニングのプロの視点から、衣類をずっとキレイに保てるお洗濯やお手入れの方法をご紹介します!」
そもそもタオルがふわふわしているのは、どういう状態?
タオルの生地の縦糸と横糸に間には、パイルがというものがあります。これがきちんと立っている状態だと、タオルがふわふわした肌ざわりになるんです。
でも、何度も使って洗ううちに、いつの間にかタオルがゴワゴワした状態になってしまいます。どうしてなのでしょうか。
タオルがゴワゴワになってしまう4つの原因
タオルがゴワゴワする原因は4つあります。
原因1:石鹸カスが付着している
洗剤の溶け残りや柔軟剤のすすぎ残しは、石鹸カスとして繊維に付着します。石鹸カスは乾燥すると固まり、洗濯をするたびにそれが蓄積することで、タオルがゴワゴワになってしまうのです。
原因2:洗濯機の使い方が間違っている
タオル生地にダメージを与えることも、ゴワゴワになる原因の一つです。
洗濯機の洗いと脱水をデフォルトの設定よりも長く変更したり、洗濯物を詰め込みすぎたりすると、タオル生地がダメージを受けてしまいます。生地が目詰まりを起こしてしまったり、縮んで硬くなることもあるので注意してください。
原因3:パイルが寝たままの状態で干している
洗濯機から取り出したタオルをそのまま干すと、パイルが寝たまま乾いてしまいます。パイルが立っていない状態では、硬くゴワゴワした手ざわりのタオルになります。
原因4:乾燥しすぎている
タオルを直射日光で長時間干すと、水分が蒸発しすぎてしまい、繊維が硬くなります。干す場所やその日の天気などに注意して、ほかの洗濯物よりも早いタイミングで取りこむ必要があります。
タオルをふわふわに洗う4つのコツ
タオルをふわふわに洗うためには、いつもの洗濯にひと手間かけてみましょう。ちょっとした工夫で、ふわふわの肌ざわりを取り戻すことができるんです。
コツ1:石鹸カスが残りにくい、液体洗剤を使う
タオルを洗濯するときは、液体洗剤がおすすめです。液体洗剤は石鹸カスが残りにくい洗剤なので、タオルの繊維に石鹸カスが蓄積しにくく、ゴワゴワを軽減させることができます。
石鹸カスが残りやすい粉末洗剤を使うときは、事前に水と洗剤をかく拌して使うのがおすすめです。タオルを入れる前に、洗濯機に洗剤を入れて混ぜておきましょう。
洗剤についてもっと知りたい方は、洗濯洗剤の種類別の特徴と選び方をチェックしてくださいね。
コツ2:パイルのダメージを防ぐために、洗濯機の使い方に気をつける
パイルのダメージを防ぐために、洗濯機の設定や洗濯物の量などに注意しましょう。
- 洗濯物は詰め込みすぎず、洗濯槽に少し余裕をもたせて入れる
- 洗剤と柔軟剤は水位に対して規定量を守り、入れすぎに注意する
- 洗濯機の洗浄と脱水時間は変更せずに、デフォルトの設定通り行う
コツ3:干す前にタオルを振って、パイルを立ち上がらせる
タオルを干すときは上から下へパンパンと振り下ろすようにタオルを大きく振ります。こうすることで、干す前にパイルが立ち上がり、乾燥後にタオルがふわふわになります。
コツ4:半乾きの状態になったら、回転式の乾燥機を使う
タオルをうっすら湿った状態になるまで干したら、仕上げに乾燥機を使いましょう。60℃で10分程度乾燥機にかけると、パイルが空気を含んで立ちあがり、ふわふわの仕上がりになります。乾かしながら空気を含ませることができるので、乾燥のしすぎも防げます。
ちなみに、脱水直後に乾燥機に入れると乾くまでに時間がかかり、生地を傷める恐れがあります。また、タオルが完全に乾いた状態で乾燥機に入れてしまうと、乾燥のしすぎで生地が硬くなってしまう恐れがあるので注意しましょう。
洗濯方法をちょっと工夫して、タオルをふわふわに保とう
タオルがゴワゴワになる原因と、ふわふわを保つ洗濯のコツをご紹介しました。
タオルがふわふわしているとは、「パイルが立っている」状態。洗濯の方法次第では、パイルが寝てしまったり、固くなってしまったりしてタオルがゴワゴワになってしまいます。
洗剤や洗濯機、乾燥機の使い方に気をつける、タオルを干す前によく振るなどのちょっとした工夫で、ふわふわな仕上がりになりますよ。