クリーニング工程
工場のクリーニング工程をご紹介します。
ファッションアドバイザーMBさんのYouTubeにクリーニング工場を取材いただきました。
①検品
クリーニング工場に届いたお洋服の種類や点数、コンディションを1点1点確認します。
確認する主なポイント
☑️染みや汚れの状態
☑️ほつれや破れなどの状態
☑️素材、洗濯表示
検品した内容は、データベースに入力し、お客様にメールでお送りします
②タグ付け
クリーニングする衣類に管理用バーコードタグをつけます。出荷までこのタグで管理し、衣類の紛失などを防ぎます。
また、検品内容に間違いがないか、ここでもダブルチェックしています。
③洗浄
洗濯表示に従って、衣類に最適な方法で洗っています。
・水洗い
洗剤や漂白剤などを使用して主に温水で洗う方法です。ワイシャツなどが対象です。
リネットのワイシャツ洗いは、汚れが最も落ちやすい50℃の温水で洗っています。
・ドライクリーニング
水は使わず、石油系のドライクリーニング溶剤で洗う方法です。デリケートな衣類を洗浄するのに適しています。
ドライクリーニングは溶剤のキレイ度が汚れ落ちを左右するため、 溶剤の管理を徹底しています。
④乾燥
・水洗い後
乾燥が不十分だと、衣類のカビやニオイの原因になります。形崩れを防ぎなら、衣類をしっかり乾燥させます。
・ドライクリーニング後
ドライ溶剤が残らないよう、形崩れを防ぎながらしっかり乾燥を行います。また、専用の機材を用いてドライ溶剤の残留度チェックも行っています。
形崩れの恐れがある衣類は「立体乾燥」や「自然乾燥」で乾かします。 吊るしたまま乾燥させることで、形崩れを防止しています。
⑤染み抜き
検品時に見つけた染みは、落とせる範囲で無料で染み抜きを行っています。
まずは生地の組成や、染みを確認し、何の染みかを判断します。
専用の染み抜き剤をつけます。染みの表面を覆っている油溶性の汚れから落とし、次に水溶性、最後に不溶性の順番に落としていきます。
一回で染みが落ちない場合は、生地を傷めないよう服の状態を確認しながら慎重に繰り返します。
最後に染み抜き剤をしっかりすすぎ、乾かしたら完了です。
⑥仕上げ
仕上げ機やプロによるアイロン仕上げを組み合わせることで、キレイな仕上がりを目指します。
デザインや素材をチェックし、その服にあった方法で1点1点丁寧に仕上げます。
ジャケットは全体のシルエットを整える「立体仕上げ機」でシワを取ります。
ジャケットの衿部分は、専用プレス機でフォルムを整えます。
機械では仕上げられない細かい部分は、アイロン仕上げをおこないます。
クリーニングの中でも、品質を大きく左右するのが仕上げの工程。経験を積んだクリーニングのプロが、その服らしいたたずまいを引き出します。
⑦毛玉・毛取り
衣類を傷めないよう注意を払いながら1分間毛玉取り作業を行います。
アウターやジャケットなど毛がつきやすい衣類は、1分間毛取りを行います。
⑧最終チェック
染み抜きや、毛玉・毛取りを行った衣類には、お知らせタグをつけています。対面でお話できない分、お客様とのコミュニケーションの一つとして導入しました。
包装前に仕上がりを最終チェックします。
⑨包装
クリーニングが終わった衣類は、ホコリや汚れがつかないようカバーを掛けます。
⑩出荷チェック
独自のシステムで衣類情報を一元管理。バーコードで衣類を管理し、間違いなくお客様にお届けできるようにしています。
人による最終確認も漏れなくおこなっています。
⑪梱包
配送中のシワを防ぐため、梱包にも工夫があります。
①
重みジワ対策
コートなどの重たい衣類は下に、ブラウスやスカーフなどのシワになりやすい衣類は上に入れるよう「入れる順番」に気を配っています。人による最終確認も漏れなくおこなっています。
②
折りジワ対策
衣類の折りジワを防ぐためにエアクッションを使っています。
③
動きジワ対策
配送中に衣類が箱の中で動いてしまってシワになるのを防ぐために、梱包材を工夫しています。